➁『正しい奏法で美しい響きを』確かな技術力へ

ピアノは「打楽器」の要素と「弦楽器」の要素を併せ持った不思議な楽器です。

演奏者がピアノの鍵盤をタッチ(打つor叩くor 触れる)することで、対応するハンマーが弦を叩き、音が出るという仕組みを持っています。

ですから、音程を演奏者自らが作り出し音を奏でるヴァイオリンなどの弦楽器やトランペットなどの管楽器などの楽器と違い、極端なことを言えば、奏法を知らない赤ちゃんがたまたま鍵盤を押しても、長年練習を積んできた熟練のピアニストが鍵盤を押しても、ドであればドが、レであればレが同じ音程で鳴る楽器なのです。

しかし、どのように鍵盤をタッチするか、どのようなスピードで打鍵するのか、力のかけ方、指先の触れる面の広さ、タッチする鍵盤の位置などによって、響きは全く違うものとなります。またペダルや重音の響かせ方、演奏する時の姿勢、腕の使い方などによってもピアノの音色は変化していきます。

ピアノを演奏する時は、そのメロディー、曲を弾くのに一番適した奏法で演奏します。そして体の使い方は、自然で楽な状態がベストです。

レッスンの中では、一人一人の生徒さんに対して、必要のないところに無駄な力が入っていないか、腕の使い方はどうか、椅子の高さの調整など、常に心を配り、無理な弾き方をしている場合には、必要な対策、アドバイスを行っています。

奏法やテクニックは、すぐに身につくものではありませんが、焦らず、諦めず、前向きに取り組むことで、時間がかかっても必ず身につく日が来ます!

正しい奏法を意識して、普段の練習を続けていただくことが何よりも大切です。

レッスンでは、脱力の感覚をより具体的に感じてもらうために

☆椅子を取り払って、ピアノの前に立った状態で弾いてみる

☆床に座って鍵盤にぶら下がるように弾いて指先に腕の重さが乗る感触を感じてもらう

☆鍵盤を離れ、机の上で指のトレーニングを行う

など、正しい奏法につながる色々なトレーニングを一緒にやっていきます。

お子さまには、正しい指の形や姿勢を身につけてもらえるように、様々な楽しい工夫をご用意。

ボール、ゴム、スクイーズ、ぬいぐるみなど可愛いグッズを使いながら、自然な奏法につなげていきます。